幻の守り刀

源義経の愛刀として知られているのが「今の剣(いまのつるぎ)」であります。「今の剣」は、平安時代、「三条派」の名で知られていた三条派の祖として知られる「三条小鍛冶」、別名「三条宗近」の作であると言われております。1159年12月平治の乱において、父・源頼朝が38歳にてこの世を去ることになりました。平清盛に破れたとされております。生まれたばかりの源義経は、鞍馬寺に預けられ、そこに名工・三条宗近が参拝に訪れた際に、今の剣を奉納したなどと言われているそうです。当時、「今の剣」は大太刀であったようですが、その後「守り刀」として短めの刀に誂えられ、東光坊蓮忍(とうこうぼうれんにん)によって義経に与えられたそうです。義経は、それから片時も離さずに「今の剣」とともにあったようですが、1189年、兄の頼朝に追い詰められるように、義経は「今の剣」思をもって自害したのでありました。31歳の若さであったと伝えられているそうです。それから幻の刀とされ行方不明となった義経の愛刀は、2016年、「今の剣」ではないかなどと期待されている刀剣が見つかったなどといったニュースが世間を騒がせたそうです。実際には「今の剣」であるかどうかは、定かではないようですが、幻の剣として今も現代に語り継がれるなかで、今も尚ファンたちはその幻の守り刀の出現を待ちかねています。

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