自己防衛と武道

要するに、積極的に攻めるのではなく、自分自身を守る自己防衛の手段として、やむなく用いるのが居合道であるということはもっと知られててもいいはずです。武士道の根幹を成す無益な殺生や暴力をしてはいけないということも居合道では忠実に守られて取り込まれているということも、現代に適している所だと言えるでしょう。中学や高校における部活などでもそうですが、基本的にはスポーツや武道、武士道というものが古今問わず人間形成や人間育成を大きく担ってきた部分があることは既に知られており、刀を用いた鍛錬においても、このような点を見過ごすわけにはいきません。

実際のところ、日本刀を用いた居合道は、難易度が高く、学んだことに関して、例えば組手などで発揮することは非常に難しいのです。まさに、このことこそ、現実への応用が利く部分でもあり、実力を発揮するのがむずかしい中で、「どのようにして自分自身をしっかりとアピールして実力示すことができるのか?」ということに通じているものがあるのではないかと考えられます。

やや、日本刀の話や居合道のはなしからは逸れましたが、武道で学んだことは、いくらでも現実世界へ還元することができるということは、おわかりいただけたのではないでしょうか?

現実世界へ自分の経験を換言することが出来るという思考パターンも、日本古来からある武士道の考え方であるということはわすれてはいけません。最近では、居合道をより身近に感じてもらうために、エクササイズ的に居合道をおこなう道場や団体なども増えてきており、居合道は身近なものになりつつあります。本格的な居合道に参加してみる前に、まずは、このようなところで概要を掴んでから、本格的な模造刀を用いた居合道へと移行するほうが挫折しにくいかもしれませんね。