不安と武道

様々な不安を抱えがちな現代において、最も求められているのは、まさにこの部分ではないかと考えられます。自分自身の生活の根幹をなす一本の柱さえ見つけることができたならば、より生活を豊かにすることができるのではないかと考えられます。武士道というものがほとんど息づいていなくなった現代においては、刀を持ち、居合道などを学び、当時の人の気持ちを学び取ることでしかそのような武士道を感じることはなくなってしまったのは、とても遺憾であり、大変残念と言わざるを得ませんが、それでも、まだ学ぶ機会があるということはひとつの救いになっていると言えるでしょう。今日では、刀自体の質も相当に上がり、数十年前よりも刀そのものは安く手に入るようになり、模造刀のようなものであれば、1万円以下でも購入することができるようになってきているようで、気軽に居合道などの武道に参加しやすい環境は整ってきつつあると言えるのではないでしょうか?それでも、武道を行うためには、ある程度の覚悟も必要であるということを常に念頭において取り組むことが必要だと言えます。つまり、模造刀とはいえども、力強く振り回し、それが自分の体や相手の体に当たってしまえば、大きな怪我は免れません。普段あまり振り回すことがない、固く長い刀を振り回すということは、それ自体が危険を伴っているわけです。危険なものを用いて、いかにその危うさを自分の中に還元し、理解していくのかという過程はやや宗教的にも思えますが、基本的な過程は練習をこなすことで身についていきますから安心してください。あるビジネスマンの話では、日本刀や模造刀を用いた居合道が、なんとビジネスの現場でも役に立つことがあるという事です。